大道寺知世監禁日記(番外編)


 投稿者:猫ニャー  投稿日:2000/07/29(土)23時17分21秒  ■  ★ 

      プレステが使えるようになったので、数か月ぶりにテレビの電源を入れた。押し入れで
      眠っていた「レイクライシス」を終え、テレビでも見ようとチャンネルを回すと、心霊
      番組が流れていた。なかなか面白そうなので、知世ちゃんを呼んで、一緒に麦茶を飲み
      ながら見た。心霊ネタ特に自称霊能力者のツラ構えが大好きなので喰い入るようにして
      見ていたが、15分も見ると飽きてきたので、知世ちゃんを観察することにした。知世ち
      ゃんは真剣な表情でモニターに向かっていた。心霊体験再現映像がクライマックスにさ
      しかかると息を飲み、妖怪が消えスタジオの映像が映ればため息をつくように肩を落と
      す。目を見開いたり、首を傾げたり、爪や唇をいじったり。彼女が動く度に髪に映る蛍
      光灯の光が歪んで眩しかった。長い間眺めていたが、知世ちゃんは、僕の視線には全く
      気付かぬ様子だった。そんな知世ちゃんを見ていると嗜虐心が沸き上がってきた。隣に
      いる僕のことを完全に忘れて、画面に熱中している彼女を、驚かせてやりたい。もう一
      度僕の事を思い出して欲しい。ゆっくりと手を伸ばし、「後ろを振り向くと、そこには
      ……!!」というナレーションに合わせて、肩を叩いた。知世ちゃんは、きゃあ、と短
      く悲鳴を上げ、座布団から数センチ飛び上がった。こちらが驚いてしまうような慌てぶ
      りで、テレビの画面と僕の顔を交互に見て、何か言おうとしているが言葉ならないとい
      った風に口を震わせていた。知世ちゃんがかわいくてしかたがない。知世ちゃんの動作
      の全てが愛しい。なにも言わずに知世ちゃんのことを見つめていると、はじめは非難す
      るような目をしていた彼女も、親しみのこもった柔らかい視線を返すようになった。ど
      こかから風鈴の音が聞こえる様な気がして、テレビの音量を下げると、知世ちゃんが僕
      の肩に寄りかかってきた。耳を澄ましても、実際に聞こえている音なのか、耳鳴りなの
      か、それともどこか別の世界から聞こえてくる音なのか、判断できなかった。



 投稿者:   投稿日:2001/07/04(水)08時14分00秒  ■  ★ 

      私はでじこと二人で歩いていました。周囲は夏に帰省した親戚の家の天井を連想させるよう
      な濃い闇で、私とでじこは黒檀の繭に包まれながら、先の見えない暗闇の中を、たった二人、
      手を繋ぎながら歩いていたのです。暗闇。肉球。暗闇。尻尾。暗闇。猫耳。足下には黒い粘
      土質の土がどこまでも広がっています。乾いた地表は所々水を含んでおり、私は、まず、水
      不足で水位の下がったダム、そして次に、水門を閉められた干拓を想い浮かべました。でじ
      こも同じことを考えたのでしょうか。独り言のように「ムツゴロウ」とつぶやきました。す
      ると、足元の感触が変わり、無音の闇に、ザッ、ザッ、ザッ、という、まるで墓堀人夫が墓
      穴を堀るような音が木霊しました。芦の枯れ草でも踏んでいるような気配です。たぶん、で
      じこは、干拓に取り残された僅かな水溜まりに閉じこめられた、ムツゴロウたちは一体どこ
      にいったのだろう、と言いたかったのでしょう。本当にあのコたちはどこへ行ったのかなあ。
      声に出して言ってみたのですが、なぜか出てきたコトバは「ぷちこが死に、ぴよこが死に、
      うさだも死んだ」という不吉極まる、暗号のような呪文のような、犯行予告とも取れる文章
      なのでした。発狂しそうな不安に襲われた私は、でじこの手を強く握り締めます。僕が愛し
      ているのはでじこだけ。僕が信頼しているのはでじこだけ。僕の心を本当に分かってくれる
      のはでじこだけ。…しかし、僕の掴んだモノは、でじこの柔らかい小さな掌ではなく、血で
      ぬるぬるになった自分の指でした。思わず叫んでいました。ただしそれは、でじこへの救難
      信号ではなく、夢の中の犯行の自白。ぷちこは押入に監禁して飼い殺した後段ボールに詰め
      て送った。うさだは覚醒剤で淫獣ダッチワイフにして弄んだが飽きる前にオーヴァードーズ
      で逝ってしまった。ぴよこは生きたまま製粉機に突っ込んで銘菓「ぴよこ」を作ったがまず
      かったので浮浪者に配った。そして、でじこは……? 助けて! 助けて!! 助けてェエ
      エエエエエエエエエエエエエェェーーーーー!!! でじこの悲鳴が響きわたる。犯ってな
      い。姦ってない。殺ってない。まだでじこはやってないはずだ。助゛げでぐでえ゛え゛え゛
      え゛。恐怖と不安と後悔に精神を支配されるその刹那、誰かに足を捕まれた。



 投稿者:   投稿日:2001/07/13(金)07時36分11秒  ■  ★ 

      でじこと浅草に行った。映画を見て、花やしきで遊んだ後、デパートで買い物をする、
      という定番コースを回ると、かねてより約束していたアイスクリーム屋へ、でじこを連
      れていった。でじこは僕には名前も覚えられないような種類のアイスクリームを注文し
      ていた。川沿いの公園を歩きながら食べ歩く。心配していた天気もすっかり好転して、
      五月なのに暑いくらい。ああ。今日はでじこと一緒に遊ぶことができて本当に良かった。
      口の端を汚しながらパタパタ走り回るでじこが愛しい。アハハハハ。でじこ。待てよう。
      待てったらァ。舗装された堤防に登ると、隅田川がキラキラと睫毛をくすぐる。川面を
      覗き込むでじこの横顔に銀の鱗が踊る。しばらく声もかけずに見とれていたのだが、ふ
      と、でじこの様子がおかしいことに気付いた。なんだか憂鬱げで、ソワソワと落ち着か
      ない様子。人魚の愁いだろうか。

      「でじこ、どうかしたの?」
      「………………」
      「さて、そろそろ戻ろうか」
      「………………」

      返事はなかったが、でじこは僕の二歩半後ろをついて歩き始めた。情緒不安定で典型的
      な猫型性格の人形姫の態度が豹変することはよくあることだったし、僕は、そんなうつ
      ろい易いでじこの存在を愛しいていたので、特に気にもとめなかった。沈黙が気まずさ
      や困惑と無関係な空間が好ましい。…しかし、その時のでじこは明らかに異常だった。
      急に険しい表情で立ち止まったかと思うと、早足でコソコソ歩き始めたりする。もしか
      して、手水に逝きたいのではなかろうか。懸念を口にするとでじこは顔を真っ赤にして
      否定したが、僕は頭の中の地図を参照しながらトイレを探し始めた。アイスクリームが
      まずかったのかもしれない。トイレは遠い。でじこは苦しそう。

      ヴァニラアイスクリームのようなでじこの顔。ああ、噛みつきたい。執拗に舐って涎ま
      みれにしたい。舌を耳元まで這わせて、いやらしい音をでじこの耳の穴の奥までねじこ
      んでやりたい。マシュマロのようにふわふわぷにぷにのほっぺに牙を立てたら、プツリ
      という音ともに、中から甘ぁいシロップが溢れてくるちがいない。内臓が裏返るような
      その甘い汁を、残らず全て飲み干したい。みどり色したエンジェルヘアーを僕の蟻酸で
      溶かしたい。でじこの体を玩具にしたい。食べ物や愛しいペットを弄び壊す子供のよう
      に、でじこの体を自由にしたい。あああああ!!でじこを食べたい。でじこが食べたい。
      でじこを壊して、再生させたい。

      ……でも駄目だ。今のでじこは、絹のような舌触りのヴァニラアイスクリームというよ
      り、行楽地のアイスキャンデーだ。水っぽくて、鼻につく乾きたてのインクの匂い。不
      味いに違いない。早く彼女の苦痛を取り除いてやなねば。そうすれば、すぐまたかわい
      い食べてしまいくらいに可愛い笑顔のデ・ジ・キャラットに戻ろうことだろう。悦楽を
      最上のものにするためには、くだものを美味しくいただくには、一時の我慢と節度が必
      要。でじこ、トイレはもうすぐだからね。セルロイド人形のような冷たく小さな掌を握
      りしめながら、言った、その瞬間だった。

      ブポッ。ビチャブチャブリュリュン。ボポポポ、ヌス、ピチピチチ……。

      身長130cm幼女のかわいいアヌスから放たれたとはとても思われないようなすさまじい爆
      音が鉱質の日差しに守られた週末午後の平穏を喜劇的に破綻させた。ああああ!!やっ
      てしまいましたね、でじこさん。ぱんつのみならずスカートをも侵食する大量の軟便。
      液状化したコットンからは、腸内物質の混ざったゲルがふきこぼれた。そして、鼻孔に
      ゆっくりと染み渡る黄色い臭気。体の穴という穴を、溶けたオブラートで塞がれるよう
      だった。

      でじこは蒼白のぷにぷにほっぺに水滴をまとい、カタカタと硬直した。まるで地球が止
      まってしまったかのようだった。しかし、時間は、でじこの未消化物とともにゆっくり
      と地面を侵食していった。でじこは悲痛な叫びを上げ、スカートを手で覆うようにして
      座り込んだ。よりによってはじめてのデートを無惨な黄色い滲みで汚してしまった悲し
      み、幼い体に似合わぬ大量のうんこが上げる気管を引き抜かんばかりの臭気に対する羞
      恥、人前でぱんつを濡らす屈辱、等々、でじこの心中には様々な情念が渦巻いているこ
      とだろう。彼女は、そのうちのどれと向き合えばよいのか判断しかねるといった風で、
      頭をイヤイヤと振りながら叫んだり、スカートを押さえて糞まみれになった手で顔を覆っ
      てみたり、通行人に向かってうんこを投げつけたり、とにかくひどく取り乱していた。
      周囲の者は、少しの間、「何事か」とでじこの様子を観察したが、顔をしかめるでもな
      く、笑うでもなく、でじこの世話をするでもなく、足早に離れていった。

      鳩が飛ぶ。
      僕はうんこまみれのでじことたった二人、平和な午後の公園に取り残された。



氷砂糖  投稿者:   投稿日:2001/07/16(月)11時04分52秒  ■  ★ 

      死にたくなったらドリアン助川の歌を聴いて元気出そうぜ!! 鈴音ちゃんのおかげで
      正気に返ることができましたので、僕のほうはしばらく平気だと思います。で、これま
      での粗筋ですが、やっぱり僕はでじこに騙されてたみたいです。なんかおかしいとは思っ
      てたんですけど全く気がつきませんでした。猫耳(実は偽物)やメイド服で骨抜きにさ
      れてしまったんでしょうか。エロやでじこグッズと引き替えに金と精液を搾り取られ、
      ボロボロになって挙げ句の果てに荒川に入水自殺、というところまで追いつめられたの
      ですが、成長した鈴音ちゃんが僕を助け出してくれました。でじこは淫乱です。娼婦で
      す。毒婦です。エコノミックアニマルです。純朴なアニメ青年をだましてブロッコリー
      に貢ぐ極悪幼女でした。アニメキャラが見えるという僕の弱みにつけこんで廃人になる
      までコキ使おうという魂胆だったのです。ぷちこやうさだは、ほんとうはこんなことい
      やなのだけれど、という感じを抱きつつも、あのでじこお姉様に逆らったら一体何をさ
      れることか!二度と更新出来ない体にされてしまうかも!!という恐怖、そして彼女へ
      のほのかなレズ感情から、彼女の右手/左手として、いやいやながらも、いやよいやよ
      も好きのうち、風営法違反スレスレのマンガ喫茶店(内実はマンコ喫茶)経営に手を染
      めるようになってしまいました。しかし、僕はうさだやぷちこに罪はないものと信じて
      います。乙女が年上の女性に抱く同性愛感情は、地上に現れる愛の中で最も美しいもの
      と言えましょう。アニオタやキチガイが批判することなど身の程知らずもいいところ。
      関係者から死人が出ようとも、横浜アリーナがアニオタ臭で使用不可になろうとも、秋
      葉原が焦土と化そうとも、彼女たちに十字架を背負わせるのは、これ理不尽の一言に尽
      きましょう。断罪されてしかるべきは常に我々のほうなのです。でじこだって本当はい
      い娘なんです。騙され利用された挙げ句闇に葬られるそうになった、僕が言うのですか
      ら間違いありません。悪いのはでじこの回りに集まる黒い影。ブロッコリーの社長はキ
      チガイなんです。コゲどんぼは絵がヘタクソなんです。声優はジャンキーなの何を言っ
      ているのか分かりません。そんなことはもうどうでもいい。ああ。でじこ。僕は君を愛
      していた。どうして正気に返る前に、あなたの肉球のある手で葬ってくれなかったので
      すか。一輪の薔薇に連なる刺のようなその爪で、僕の目を潰して欲しかった。あなたの
      真っ白な尻尾で首を括らんこことをどれほど望んでいたことか。ああ、でじこ。あなた
      にとって、僕など殺す価値もない単なる生身の人間だったのでしょうか。私はいまでも
      あなたを愛しています。あなたの名前を綴るだけで胸が張り裂けそうになるのです。肋
      骨の隙間から銀玉鉄砲の無数の弾丸がはじけ飛びそうなんです。でじこ。でじこ。でじ
      こ。愛してる。愛してる。愛してる。ああああああ。けれども、もう泣きごとは言いま
      せん。あなたに愛され挙げ句棄てられたという栄光と屈辱を後生大事に胸の座敷牢に閉
      じこめたまま、僕は生きます。水飴のような怠惰な愛であろうとも、純粋培養すれば、
      いつか結晶と化す日も来るでしょう。それまで、さようなら。



  投稿者:    投稿日:2000/10/19(木)06時09分41秒   ■   ★ 

      過激なアジテーションが飛び交っている。これからの入院生活を彩る素敵に楽しい団体
      との出会いに胸を膨らませ、発作が起こりかけた。しかし、私は、ブース周辺に集まっ
      ている者を見て失望した。彼等は皆死んだ魚のような目をしており、炎天下のウィンディ
      ゴ病患者のように生気が無い。私は、彼等の発言が全てハッタリであり、何か行動を起
      こす気などはじめから無い癖に、退屈と寂しさを紛らわせる為だけに同類を集めている
      だけなのだ、ということを直観した。何も出来ない癖に何かを志す者を嗤い、少しでも
      居心地の悪さ感じれば文句を言い、相手の発言内容に戸惑えば「ネタにマジレス、カッ
      コ悪い」「新参はおとなしくしとけ」「チャンコロ死ね」と開き直る。殺す価値も無い。
      こんなやつらと行動を共にするのは無意味だ。私は永遠に続くモラトリアムのような入
      院生活を思い、ため息をついた。ぎゃあぎゃあおめき続ける患者の群れから離れ、歩き
      始めた。顔を上げると青く美しい空が見えたが、長い間猫背に首をうなだれたままだっ
      たので、軽い立ちくらみに襲われた。視界は深緑と白の作る幾何学模様に支配される。
      それでも構わず歩き続けた。倒れそうになりながら。樹に頭を打ちつけながら。花壇を
      踏み荒しながら。ふと、視界の上部に何かが見えた。舞い降りる蝶の幻覚だと思ったが、
      それは視界を埋め尽くす幾何学模様が消滅した後も残った。白い紙片は吸い込まれるよ
      うに私の掌に落ちてきた。



  投稿者:    投稿日:2000/10/22(日)19時28分23秒   ■   ★ 

       壊れていたTVが何故か直っていた。完全に元の調子に戻った訳ではなく、NHK総合ch
      などはノイズが多いのだが、観ていて不快なほどではない。TVが観れるのが嬉しくて、
      最近はほとんど一日中観ている。TVってこんなに面白かったっけかなあ、良く飽きない
      なあ、という程沢山観る。他の作業をしていても、とりあえずはスイッチを入れておく。
      以前は軽蔑していたはずの緩慢な光と音の刺激が、とても新鮮に感じられる。なければ
      ないで暮らしていけるが、あれ使わずにはいられない。パソコンも含めて、電荷製品と
      は概ねそういうものなのだろう。

       TVが新鮮で、楽しくて仕方がない。このような状態で観る「カードキャプターさくら」
      はさぞかし素晴しいであろう。さくらと知世の二人のペドっ子が織り成すRGB光りのハー
      モニー。夢のような情景。ああ、楽しみだ。早く18:30にならないかなあ。…斯様に楽し
      みにしていた番組が、中止になったのである。TVに映ったのは汗と泥にまみれた暑苦し
      い球児とそれを取り巻くゴミのような観衆。聞こえてくるのは知世の天使のような声で
      はなく下品な応援の輻輳。シャングリラは瓦壊し、心には深い絶望と怨恨が残った。あ
      の時間甲子園球場に存在した全ての人間と、放送を観ていた全ての人間を呪う。野球と
      いうスポーツが地球上から完全に消滅するまで呪い続けてやる。絶対に許さない。貴様
      等はこの身を鬼喰わせてでも殺す。バットで全身の骨を砕かれて目玉引き抜かれて代わ
      りにボール埋め込まれて変な形の車に轢かれて死ね。死ね死ね死ね。



 投稿者:   投稿日:2001/04/26(木)01時56分48秒 

      知世さんはそこらのブルジョア愚民どもとは根本的にその人間性の完成度に於いて
      一介のプロレタリアート風情が蒙昧な思考で漠然とした階層制度への不満を背景に
      敵愾心を持って語ることが可能なレベルを遙かに凌駕した差を持っている。
      実際にその気高い優しさと内に秘める苦悩とそれを乗り越え人間的な成長を常に標
      榜している強さに接してみれば、彼女が如何にその天賦の容姿に違わぬ大きな許容
      性の器とそれを満たすのに充分な自我と他人への赦しをその笑顔と共に満面にたた
      えているのを感じ取ることが出来る。
      その短絡的且つ直流的なステロタイプ価値観に毒された目で知世さんを視神経に通
      す前にその無遠慮な脳細胞を活用して少しは女の子とも話が出来そうな慮りを欠片
      でもいいからその視界を覆っている曇ったフィルターに擦り付けて磨くのに使って
      みてはどうか。



(無題) 投稿者:   投稿日:12月11日(水)17時37分09秒 

      アニメ界は男の世界である。アニメこそ男のロマン。通学路で食パン銜えた転校生
      と衝突、悪態を交わしながら校門に向かって全力疾走、教室には居場所がないので
      授業をさぼって屋上に行くと今まさに身を投げんとしている女生徒を引き留め諭し
      ているとなんだかちょっといい雰囲気、昼休みにはバイト先の後輩から手渡された
      弁当に舌鼓を打ち、下校中に神社で猫(実は人間)を拾い、甘い名前の幼なじみと
      河原に沈む夕日を見る、風呂には勿論入らずエロゲー、エロゲー、そしてエロゲー、
      オナニーで虚無的な気分になったところで油日記を執筆投稿、抱き枕に股間を擦り
      つけながら就寝。これが正しいアニオタのライフスタイル。僕にだけ優しいアニメ
      キャラに囲まれて生きる。生身の女はその存在すら許されていない。だって醜いから。



(無題) 投稿者:艶花  投稿日:12月12日(木)10時13分18秒 

      屋根裏に監禁されている。パジャマの裾から冷たい空気が進入してくるが、両腕を
      クロスした格好で手錠をかけられているので、風穴をふさぐことが出来ない。どう
      することもできず、アルファベットのAのような格好で呆然としていると、木製の
      床をコツコツと鳴らして人間が二人入ってきた。栗色の髪した看護婦とラビアンロ
      ーズ。看護婦は腕が下げていたバケットから紙片を取り出した。四つ折りにされた
      それを、マニキュアを塗るような手つきで丁寧にほどくと、鳳仙花の種が床に転が
      る。冷えた屋根裏の空気は澄んでいて、彼女たちの立てる音がひとつひとつ耳に突
      き刺さる。ラビアンローズが看護婦の持っている紙片から一粒つまむと、指先で嬲
      るようにもてあそんだ。看護婦が私の口を開かせる。一体何をされるのだろう。ラ
      ビアンローズは赤い指で鳳仙花の種を僕の口の中に投げ込んだ。種は気道に入り、
      僕は不自由な格好のまま激しくむせるが、同時に激しい快感を覚える。心臓や内臓
      を全て吐き出してしまいそうなほどに気持ちいい。自然に崩れ落ちてゆく僕の身体
      をラビアンローズが支え、今度は看護婦が種を投げ込んできた。はやり気道の中に
      入り、僕は肉が裏返りそうなほどにむせる。気が狂いそうな程の快楽が胸の中の空
      洞から広がっていく。



おまけ(猫ニャー氏の日記)

      3.21
      今日は借りた資料の返却日だったので図書館へ行った。筒井康隆の新刊があっ
      たので内容も確かめず、借りることに決めた。例によって自宅の机の上には未
      読の本が山積みになっておりいい加減にとりかかりたいと思っていたところな
      ので合計にして5冊だけ借りることにした。図書館を出てから直ぐに家に向か
      わず少し遠回りして歩いた。市民プール場の金網の脇に植えてある白木蓮の花
      が咲いていた。三分の一ほどはまだ蕾のままだったが、曇り空と背後に覗くコ
      ーヒー色の水面に、凄絶と言っても大げさでないほど鮮やかに浮かび上がって
      いて、眩しさに目を細めなければならなかった。

      3.13
      プレステ2を100台並べてドミノ倒しにするという頭の悪いイベントが、東京
      の木場で開催されるというので、朝の写経が済み次第会場へ向かった。電車を
      何本か乗り継ぎ、地盤沈下とおがくずの街?木場へと降り立った。駅舎を一歩
      出ると私は驚愕した。道路の亀裂からは黒く変色した人間の腕が覗き、日焼け
      した少年が貝殻を売っていた。錆びて動かなくなった車が至るところに乗り捨
      てられている。一体なんなんだこの街は。イベントへの期待が膨れ上る。私は
      足を早めたが、20分以上歩いてようやくたどり着いた会場は、材木置き場にし
      か見えなかった。

      帰途、乗り換え駅の構内にある書店へ寄る。少女漫画コーナーに「カードキャ
      プターさくら11巻」があるのを発見したのでこれを購入。書店で偶然見かける
      まで、既刊であることを知らなかった。店員は頼みもしないのにカバーをかけ
      やがった。おぞましいものに封印を施すような手つきだった。始発電車に乗り
      込む。数分後になって発車してもシートは半分も埋っていなかった。カードキ
      ャプターさくらを手にとり読み始めた。向かいに座っていたサラリーマン風が
      仕事の電話をかけた。あいつ俺が目の前でカードキャプターさくらを読んでい
      るとも知らずにクソマジメに仕事の電話をかけてやがるヒッヒッヒッヒ。向か
      いの男が電話を切りしばらくすると左隣りに並んで座っていた男子高校生が喋
      り出した。春休中、合宿に行くそうだ。お前らの楽しい合宿はカードキャプタ
      ーまみれだぜ!!

      3.12
      手紙を出す為切手を買いに行った。郵便局の窓口で80円切手を所望すると茶髪
      の局員がアムステルダムオリンピック記念切手を差し出した。ポストの上の水
      滴で湿らせ茶封筒に貼るが40度ほどずれ曲がってくっついてしまった。丁度良
      い量の水分だったらしく指で押してもまったく動かなかった。帰りに商店街へ
      寄ると、歩行者天国になっている道路を全裸で行進している人達を見た。うつ
      むき震えながら歩く彼等は手を荒縄で固定され前の人間と繋がれている。鳥獣
      業者が、あの人達は「てるくはのる」の意味を予想した挙句自分の解釈を喧伝
      した罪で連行されているのよ、と教えてくれた。駅前の広場で火烙りにされる
      そうだ。最も苦しい処刑方法と悪名高い火烙りの光景を一度見ておきたいと思
      ったが日曜大将軍が始まりそうだったので諦めた。

      3.11
      古本屋へ行った。自宅から1キロほどの距離にあるその店に行くのは今日で三
      度目だ。ブックマートというチェーンに加盟しているらしいが、なにを勘違い
      したのか妙に明るい内装で非常に居心地が悪い。照明が文庫本の背表紙に反射
      して目が眩むし、たぶん有線なんだろうなあと思わせるような音楽がかかって
      いて、つまり全く興味のないジャンルの音楽を耳に垂れ流されるのでとても疲
      れる。出入りする客には店員のいらっしゃいませ攻撃。鬱陶しいことこのうえ
      ない。頼むから静かに本を選ばせてくれ。スタンプカードなんていらねえって
      の。ビッグプレゼントもいらん。銀剥がしが大好物なので思わず爪で削ってし
      まったが、奇襲的に視界に踊り込む「当選?特賞」というこの上なく不吉な文
      字に心臓が止まりそうになった。本を数冊買おうと思っただけなのに、また何
      かとんでもないことをしでかしてしまったのか? 
      商品はな、なななんと!
      「スカイパーフェクTV/チューナー&アンテナ&工事費無料」

      人を愚弄するのもいい加減にしろ。

      3.7
      さくらちゃんに会った。最近暖かい日が続いているからだろうか、ぼんやり、
      というか、ふんわりした雰囲気だった。先に発見した私は駆け寄り、放心して
      いる彼女の頬を思いきり殴りつけた。間髪を入れず、よろめいた彼女を腹部か
      ら蹴りあげる。さくらちゃんは驚愕と痛苦に体を支配され悲鳴も上げない。私
      は彼女の胸を乱暴に掴ながら、怒張したペニスを割れ目へとあてがい、無理に
      押し込んだ。さくらちゃんは唇を噛みしめ苦痛に耐えるのみでまったくの無抵
      抗だった。私は数度腰を振った後、彼女の欄干に射精した。


      9.23 
      ゾンビ3を買おうと最寄りのファミリーマートへ行くが売り切れ。近所にはゲー
      ムショップはないが、コンビニは沢山あるので、 4件ほど廻ったがどこも売り切
      れだった。ゾンビは手に入らなかったが「ゲームやりたい病」が再発したので久
      々にプレステを起動。2牧あるメモリーカードの全てのデータが消えていた。

      9.24 
      昨日歩いた道筋を調べて見ようと地図を開いた。自らすすんで地図を見るのは数
      年ぶりだった。面白がって、昨日の事だけでなく、昔住んでいた場所を調べたの
      が運の尽きで、記憶の海の底に沈殿していた忌まわしい過去を思い出してしまっ
      た。細かい部分は曖昧になっているものの、空の色、空気の重さ、排ガスの臭い、
      五感を通じて入ってきた記憶は以前より数倍生々しく感じられた。地図を閉じた
      後も過去のイメージは脳裏を去らず、一日何も手につかなかった。

      9.25 
      雑誌を買う為に外出。いつもはコンビニで買うのだが、売り切れなのか、置いて
      なかった。予想以上に暑く、一度家に戻り休憩した後書店へ向かう。橋の欄干に
      供えられていた花は、いくらか萎びていたようだが、以前見たときと同じ状態だ
      った。

      9.26
      薬、注射器、消毒と血の臭い、点滴、包帯、眼帯等に強く引かれる。何かのコン
      プレックスの顕れなのだろうか。昼食後、薬を机の上に並べてみた。中がどうな
      っているのか見たくなったので、引き出しからナイフを取り出した。血液循環系
      円型糖衣錠をカッターの先で押しつける。膚痴、という音と共に真二つに割れた。
       白色の糖衣の内側は薄い葡萄色だった。次にカプセル系の薬をシートから剥が
      し分解したのだが、カプセルは両側から引くと外れるとは知らなかった。中から
      は人工的で自然には存在しえないような美しく真白い粉がこぼれてきた。机の上
      に敷いたティッシュの上に落として見ると、その白さが良く分かる。白さの桁が
      違う。カプセルの中味を全て取り出してから再び元通りにはめた。同じ事を何度
      か繰り返すと卓上には様々な色のカプセルが並んだ。これを透明なガラス容器に
      入れたら面白いかもしれない。適当な容器がなかったので、耳栓の携帯用容器に
      詰め、それを耳元で振って、邪等邪等という音を愉しんだ。

      9.27
      泣いているのは誰?
      近頃窓の外から泣き声、というか、叫び声が聞こえる。小さな女の子の声だと思
      うが、「キー!」「ギャー」と可聴域ギリギリの高さで、間欠的に叫び声を上げ
      る。聞こえるのは大体午後、特に夕から夜にかけてが多い。何処の家の子なのか、
      何故そんな声を上げるのかは、全く分からない。特に噂などは聴かない。もっと
      も、付近の住民は他人に無関心な人種だし、私もほとんど家から出ないのだが。
      親に虐待を受けているのだろうか。それとも、知恵遅れの類の子なのだろうか。
      いろいろと考えてしまう。声自体の不快さに加えて、その正体が全く不明なので、
      ひどく精神を乱される。

      9.28
      よく晴れた空気の穏やかな日だった。昼前、屋上に登って、コンクリートの上に
      寝そべりながらメールの送受信やウェブ巡回をした。メールは一通も届いておら
      ず、巡回先のページはほとんど更新されていなかった。秋は天気や気圧が不安定
      なので、鬱病気質のウェブマスターがやる気をなくしたり死んだりするので、ネ
      ットには活気が無い。ちょっとした調べ物をしてから接続を切る。それから、鉄
      柵を乗り越えて下界を眺めた。150mほど先にある病院からは、いつものように死
      体を焼く煙が上っていた。

      9.29
      診察を受ける為新宿の病院へ。時間通りに着くが、先方の都合で診察に時間がか
      かる。黒いカーテンで仕切られた診察室には私と、医師と、掃除をする看護婦の
      3人しかいなかった。パンツ型の白衣に紺のカーディガンを羽織った茶髪の看護
      婦は、診察室中をくるくると動き回って、懸命に片付けていた。私はその健気な
      様子に好感を持った。

      9.30
      今日の夕頃、駅前で西野さんに逢った。書店へ向かって歩いている所へ声をかけ
      られた。西野さんは私の数少ない、いや唯一の友人である。中学卒業頃から私の
      様子がおかしくなり、当時の友人は皆離れていったが、彼だけが以前と変わらぬ
      調子で話しかけてくれる。私の異変に気付かない訳ではないだろうに。マクドナ
      ルドへ入って一時間程話す。彼と私は趣味も嗜好も正反対なのだが、彼の話は、
      話題に興味がない人間にも楽しめるように練られていて(一種の才能だろう)頗
      る楽しい時間を過ごした。

      10.1
      朝から体調が悪く、夕方の6時までずっと眠っていた。御飯を作るのが億劫なの
      で、宅配ピザをとる。蛍光灯が切れたため真っ暗な部屋で、一人ピザを喰いなが
      ら、号泣。

      10.2
      部屋の掃除。埃まみれになって机を整理していると、オルゴールが出てきた。私
      は手を休めて、それを眺めた。高校の卒業記念に貰った、というより、押し付け
      られたものだ。小物入れの形になっているが、そんなものを使う気になれず、か
      といって捨てる決心もつかず、机の中に封印しておいたのだった。手に取って数
      秒眺め、それからゴミ箱に放り込もうとすると、誤って床に落としてしまった。
      オルゴールは、ねじも巻いていないのに、ひとりでに鳴り出した。地獄から響い
      てくる呪いのメロディー。得体の知れない羞恥が全身を支配、顔面は上気し、気
      味の悪い汗が噴き出した。ともかく音を止めなくては、と、蓋を閉じたり、ボタ
      ンのようなものがないか調べたりしたが、結局は無駄で、止めることは出来なか
      った。困惑し部屋中をウィンカーの様に行ったり来たりする。テーブル上に十手
      を認め、それと狂ったオルゴールを手に持ち、ヴェランダに降りた。コンクリー
      ト面に匣を押し付け、全力で何度も何度も撲った。ガラス、プラスチック片が飛
      び散ってオルゴール本体が現われたが、音は一向に止まない。その時の私の顔は
      恐怖と困惑で醜く歪んでいたに違いない。さらに祈るような気持ちで叩き付ける
      こと数回。オルゴールは沈黙した。部屋に戻ってぐったりして、ようやく気分が
      落ち着いてくると、左腕に鋭い痛み。ガラス片が突き刺さったままだった。

      10.3
      新聞を読むと、「グリコ・森永事件」の一部が時効になったと報じられていた。
      幼いころから世事に疎かった私も、この事件のことはよく覚えている。15年前の
      1984年。幼児期の記憶はほとんど無意識の領域に押しやってしまったが、この事
      だけは不思議と、鮮明に記憶している。
      といっても、ニュースの内容、新聞記事の事を覚えている訳ではない。忘れ得ぬ
      光景は、事件が話題になってた頃、父親に連れられて遊びに行った公園、そして
      帰りに寄ったスーパーだ。父親は当時アルコール依存症で、酒を飲んでは暴れ、
      近隣住民ともめ事を起こし、家では私と、母と、3才の妹を、撲り続けていた。
      そんな父親、もう名前すら思い出せない、もアルコールが入っていない時は、優
      しかった。実際、私が「父」と聞いて想うのは、父の笑った顔、気紛れで玩具を
      買い与えてくれた父など、不自然に美化された父親の姿だ。「撲られていた」と
      いうのも、私自身は全く覚えていず、母の証言によって想像するのみ。その母の
      証言も本当かどうかは分からない。父を悪く言う事によって自分の不幸を際立た
      せようとしているだけかもしれない。私が人の言う事、のみならず自分の記憶さ
      えも信じないのはそんな所に理由があるかもしれない。……

      10.4
      家の近くの自動販売機で缶コーヒーを買った。部屋に戻ってプルタブを引くと、
      いつもと様子が違うことに気付いた。薄茶の海に白い物が浮いている。直感的に
      「ミルクかな」と思うが、こんなことは、缶コーヒーを飲むようになって以来初
      めてだった。ミルクに違いないと思いつつも妙に不安で、缶に外傷や一度開けた
      形跡などがないか確認した。もちろんそんなものはなく、「コーヒー、ミルクの
      成分が固まる場合がありますが、品質には問題ありません」という文章を発見し
      て、ひとまず安心した。それから振ったりかき混ぜたりしたが、固形物は消えな
      かった。風呂場の水垢や、プールに浮くペンキの破片のようで、味は特に変わら
      なかったが、あまり気分の良いものではない。



おまけ(BECK vs 猫ニャー)

 投稿者:猫ニャー  投稿日:2000/07/23(日)19時58分44秒  ■  ★ 

      私は悩んでいた。何故なら、この夏私が強制入院させられた病院にはいくつもの団体が
      存在したからだ。内攻的な私は、テンションが上がると相手場所雰囲気を問わず自作自
      演大自虐大会を開催してしまう。他の住人から反感を持たれて、煽られたり無視された
      りソーシャルされたりすると、少々やりにくくなる。故に居場所の選択は重要である。
      キチガイが紛れ込んでいても違和感の無い団体を探さねばならない。病棟の壁には夥し
      い量の文書が貼られてあり、それらは各団体の構成員募集のチラシだった。私は、消毒
      液と繃帯に包まれた体を引きずりながら、それらをいちまいちまい吟味していった。

      「ファンファンファーマシー復活署名運動、エコアイス普及促進委員会、どれみ幼稚園、
      シルバー王女親衛隊、カードキャプターさくらの連載が終了する前にCLAMPを監禁して
      知世ちゃんがさくらちゃんとらぶはにゃんになる話を描かせよう会、コミケ会場爆破計
      画作戦本部、黄金の夜明け団、女装部、算法騎士団、自殺部、原理容ファンクラブ、自
      作自演部、一億総白痴化計画、ミッドナイト人肉パーティー、人体改造研究所、宇宙昆
      虫軍団、ありす・イン・サイババデパート、アナキー・インザ・マッドハウス、トラン
      ス・ょぅι゛ょ・エクスプレス、レジスタンス・オブ・アンドロギュヌス、★ミニスカ
      ポリス盗撮画像、あやしいわーるど@なかよし学級、(‘‘)チンボ測定委員会、ライ
      スバーガー万歳、ネカマ撲滅委員会、あやしいわーるど@施設係、湖畔の宿、@会員制」

      興味深い団体が勢揃いしており、私は期待に胸を踊らせながら、団体勧誘説明会が行わ
      れている中庭へと向かった。

      「生身の人間には一切興味が無い。それだけだ」
      「今、目の前に知世ちゃんがあります。生きていて、肌色を持っている、知世ちゃんで
      す。人形みたいな色白の肌をした、座敷童のような知世ちゃんがいます」
      「乗客登録が済めば幼女と合法的に性交できます」
      「我々は、アニメキャラとの結婚を望んでおり、人間とアニメキャラの結婚が法律で認
      められるよう…」
      「東京の化け物の全てがここに集まっています」
      「Look my biscket.Yakusoku,yakusoku.」
      「イタリアの国旗のような柄のセーターを着た小人が私の口に食パンをねじ込んでくる
      ! 助けて!!!!!!!1」
      「僕たちは既に少しずつ女だ」
      「えここを殺した奴は誰だ?!!!!!!」

      過激なアジテーションが飛び交っている。これからの入院生活を彩る素敵に楽しい団体
      との出会いに胸を膨らませ、発作が起こりかけた。しかし、私は、ブース周辺に集まっ
      ている者を見て失望した。彼等は皆死んだ魚のような目をしており、炎天下のウィンディ
      ゴ病患者のように生気が無い。私は、彼等の発言が全てハッタリであり、何か行動を起
      こす気などはじめから無い癖に、退屈と寂しさを紛らわせる為だけに同類を集めている
      だけなのだ、ということを直観した。何も出来ない癖に何かを志す者を嗤い、少しでも
      居心地の悪さ感じれば文句を言い、相手の発言内容に戸惑えば「ネタにマジレス、カッ
      コ悪い」「新参はおとなしくしとけ」「チャンコロ死ね」と開き直る。殺す価値も無い。
      こんなやつらと行動を共にするのは無意味だ。私は永遠に続くモラトリアムのような入
      院生活を思い、ため息をついた。ぎゃあぎゃあおめき続ける患者の群れから離れ、歩き
      始めた。顔を上げると青く美しい空が見えたが、長い間猫背に首をうなだれたままだっ
      たので、軽い立ちくらみに襲われた。視界は深緑と白の作る幾何学模様に支配される。
      それでも構わず歩き続けた。倒れそうになりながら。樹に頭を打ちつけながら。花壇を
      踏み荒しながら。ふと、視界の上部に何かが見えた。舞い降りる蝶の幻覚だと思ったが、
      それは視界を埋め尽くす幾何学模様が消滅した後も残った。白い紙片は吸い込まれるよ
      うに私の掌に落ちてきた。


そんな掲示板があったような気がするけど  投稿者:猫ニャー  投稿日:2000/07/23(日)20時09分48秒

      @ルーザーへのオマージュであり
      あやしいわーるどへのレクイエムなのです

      うわああああああ暗黒硬派軍団忘れたああああああぎゃあああ



@知世ちゃんへの返答  投稿者:BECK  投稿日:2000/07/23(日)21時43分41秒  ■  ★ 

      今夜は暇だったので知世ちゃんを近所の小学校のプールへ連れて行った
      私は知世ちゃんを抱き上げて柵を越えさせた
      塩素の臭いのするプールはどこか懐かしい気がした

      プールサイドに立つ知世ちゃんの黒髪が夜風に揺れている
      私があと10年遅く生まれていたならと悔やまれる
      ああ、だからせめて私の手で貴方の命を奪わせて下さいと思うが早いかプールサイドから
      突き落とすと彼女は不思議そうな声と共に「タッパーン」と水飛沫を上げて沈んでいった
      私はそれを見下ろしながら事前に10倍もの消毒用塩素をこのプールに放り込んでいたのを
      考えると笑けて仕方なかった知世ちゃんがもがきながら水面から上がってくるのを私は
      プールサイドから落ちそうなくらいの位置で眺めていた彼女の瞳は強い塩素のせいで
      ウサギの目のように真っ赤に腫れ上がり、ボロボロ流れる涙を舌ですくい上げ、続いて
      目の辺りを舐め回してやった

      知世ちゃんの目は次の日もそのまた次の日も真っ赤なままだった
      そして6日後に知世ちゃんは光を失った


.2  投稿者:BECK  投稿日:2000/07/23(日)22時39分15秒  ■  ★ 

      それから私は彼女の目の代わりとなった
      知世ちゃんを椅子に座らせて私はその長い髪の毛を短く切ってあげた
      似合っているのかいないのか良く分からなかったけどすっきりした
      床に落ちた彼女の髪の毛を幾ばくか手に取り、束ねて和紙のようなきれいな紙に包んだ
      私はそれを肌身離さず身に付けていた

      それから暫く知世ちゃんの後れ毛を眺めて一日過ごした
      やがてまた髪が伸び始め、理髪用のハサミを紛失してしまった今ではもう見る事はできない
      粗末なハサミなどで切っては彼女の美しい髪に傷を付けるだけだった

      あれから随分と時間が経ち、私は知世ちゃんの瞳の色が懐かしくなってきた
      自分で潰しておきながら身勝手と分かってはいる物の居ても立ってもいられなくなってきた
      医者が必要だと思った
      勤めに出掛け良い医者をつけてやろう、理髪用のハサミを買ってまた髪の毛を切ってやろう、
      と私は思った



  投稿者:    投稿日:2000/10/11(水)23時43分29秒   ■   ★ 

      まず、一言いっておきます。
      BECKは、人間ではありません。
      あえて言うなら、身障です。

      こいつは今まで、
      ・毎日ぁぃぁぃで「BECK」検索しているし、
      ・家の中にカメムシが大量発生したとか、蟻がモニターの表面を行進していて
       気持ち悪いとか気味の悪いことしか言わないし、
      ・隙あらばエヴァンゲリオンの話に持っていこうとするし、
      ・エロゲーの感想文を得意げに発表するし、
      ・アニメ誌を三誌も購読していた過去を隠蔽して、他人をアニオタ扱いするし、
      ・ビールを買いに行かせても持ってくるのはマグナムドライだし。お前は魯鈍か!痴愚か!白痴か!
      ・ウメッシュとチューハイの区別つかないし、
      ・「タコヤキ買うてくるわー」という発言をするし、
      ・深夜の住宅街で絶叫するし、
      ・道路で寝るし
      ・バカ殿が二日遅れで放送される地域に住んでるし、
      ・デジカメで撮った写真を家で確認したら、乳首が立ってたし、
      ・掲示板で、不審な書き込みがあったので、誰かなと思ったらBECKだし、
      ・井上ひさしの素晴しさを全く理解しようとしないし、
      ・14.5cmだし、
      ・本名が鈴木真仁だし、
      ・自作自演魔だし、
      ・かつおだし、ひじきだし、
      ・牛骨だし、昆布だし、
      ・糞だし、ウンコだし、 
      ・白帯下だし、精液だし、
      ・脳漿だし、腸内粘膜だし、
      ・身障だし、死体だし、 
      ・もうさんざん。死ね! 
      ・身障! 


>黒髪連盟 投稿者:BECK  投稿日:2003年12月25日(木)00時55分22秒 ■ ★

      > 君の文章にはまばゆい闇黒の光が秘められている。

      前戯だわさ

      > いろいろあるかもしれないが、なんとか生き延びてくれ。

      延命措置さえ怠らなければ、あと5〜6年はやってるでしょう
      そちらもあまり浮世離れし過ぎないよう。わらぃ


>    投稿者:黒髪   投稿日:2003/05/17(土)15時16分32秒 

      > 黒髪の人だけに限った事ではないが過去の栄光は
      > 見ない方が良いと思うんだけど(´ー`)どうかな?
      > 本当は知らないほうが一番良いのかもしれないね

      栄光というほどでもないだろう。
      ただ、BECKをあやしいに引きずり込んだ直接的な原因でもあるし、
      昔書いたものを隠蔽するようなマネはしたくなかった。
      俺は「読め」などと言った覚えはないよ。
      今の方が、創作的にも、精神的にも充実していると思っている。
      足りないものは・・・狂気? 精進精進。


>   投稿者:黒髪連盟  投稿日:2003/09/10(水)15時24分41秒 

      > > 彼が東京にいる時代から何度も会ってるし、交流あるしな。
      > > 今の暫定にBECKマニアがいるとはな。なんか彼のネタ振ろうか?
      > 知り合いなのかよ!
      > っていうかどんな外見してる?

      中途半端な金髪だったな。最初会ったときは。
      メガネかけてるんだけど、全然オタクっぽくなくて好印象だった。
      でも俺的には大槻ケンヂの小説の主人公みたいのを想像してたんで
      ちょっと意外だったな。俺も普通すぎるって非難されたんだが。

      そのころのエピソードで面白いのを一つ。
      奴ともう一人、アンドロメダって男と居酒屋で飲んだんだけど、
      BECKは終始小刻みに震えていた。しかもなぜかポケットから
      カッターナイフを落として店員に咎められる。一同爆笑。こんなかんじ。



  投稿者:    投稿日:2000/10/12(木)05時24分24秒   ■   ★ 

      近々
      私の中を駈け抜けていった精神異常者たち:特別変「猫ニャー」
      を御送りします


  投稿者:別苦   投稿日:2000/10/20(金)03時18分55秒   ■   ★ 

      私の中を駆け抜けていった精神異常者たち:「猫ニャー」

      夜になるとになると猫たちの甲高い鳴き声が聞こえてくる。私は真っ黒に淀んだ空を眺めながら
      、鳴き声に混じって聞こえてくるあの男の奇声を思い出していた。私の家の隣には、町中公認の
      キチガイ野郎、猫ニャーが住んでいた。その奇行は幼い時分の私の目にも明らかに異常であるこ
      とが分かった。1人で歩いている時は常にブツブツと独り言を言っており、陽が落ちると奇声を
      発する。極めつけは幼い頃、友人達と外で遊んでいると糞尿の入った肥桶を肩にぶら下げ、こち
      らを睨み「ババぶっかけるぞ!」と絶叫。

      我が家は不幸な事になぜかこの猫ニャーの目の敵にされていた。なぜ目の敵にされたのかは分か
      らないが、何か猫ニャーの気に障ることをしたのかもしれない。とにかく猫ニャーは我が家の前
      を通るたびに甲高い声でかろうじて罵倒であろう言葉を絶叫してくる。すれ違うたびに何かブツ
      ブツとこれも罵倒であろう言葉を吐いた。当時、血気盛んであった私と兄は猫ニャーへの報復を
      実行した。まずエアガンで猫ニャーを狙撃、家に爆竹&煙幕を投下、猫ニャー宅の壁にスプレー
      で「猫ニャー死ね」と落書き。確実な成果を挙げたと思った私たちは、意気揚揚と引き上げた。
      しかし、私たちは猫ニャーの恐ろしさを見くびっていた。次の日、家の玄関先に猫ニャー得意の
      糞尿が撒き散らされていた。

      私たちは完全に敗北したことを認めた。糞尿には勝てなかった。そして、猫ニャーへの中途半端
      な攻撃は逆効果であった。この報復合戦以降、猫ニャーの我が家に対する誹謗中傷は激しくなっ
      ていった。しかし、町中の人間に認知されているキチガイなので誰も本気で相手にはしない。で
      も、迷惑は迷惑だ。もはや猫ニャーに対する対抗手段は無いのかと思われたが、事態は急展開し
      た。なんと、猫ニャーが家庭裁判所に訴えられたのであった。猫ニャーの飼っている猫が狂い近
      所の子供引っ掻き負傷させた挙句、変な病気を感染させ猫ニャーが治療費を払わず謝罪もしなか
      ったからである。そして、法廷に上がった猫ニャーはキチガイ発言を連発したらしい。だが、周
      囲の偏見の目に耐えられず町から逃げ出していた猫ニャーの家族が急遽舞い戻り、事を収拾した。
      そして、見かねた家族はついに猫ニャーを精神病院に送り込んだ。

      この知らせに我が家はおおいに歓喜した。私たちの報復活動も無駄にはならなかったのだ。しか
      し、それも束の間半年近く経つと猫ニャーが病院を退院しまた隣に住みだした。この時知ったの
      だが、精神病院というのは余程の症状でない限り半年から1年くらいしか入院させないらしい。
      確かに延々とキチガイの世話なんてやってられた物ではない。とにかく猫ニャーが舞い戻ったの
      だ。また最悪な日々の復活かと心配したが猫ニャーはすっかり大人しくなり何もしてはこなくな
      った。これが精神病院の効果なのかと思った。

      しばらく平穏な日々続いた。ただ疑問だったのは、退院以降猫ニャーの姿をほとんど見かけなか
      った事だ。日課であった夜の遠吠えも聞こえなくなった。もしかしたら、家の中で拘束されて食
      事だけを与えられているだけかもしれない。別にどっちでも構わない。この平穏な日々が続くの
      なら。そして、猫ニャーの存在を忘れてしまうくらいの月日が流れ2000年になった。

      しかしだ、20世紀前の年にあの猫ニャーが復活したのだ。そして猫ニャーは今までの鬱憤を晴ら
      すが如く、再び我が家への酷い誹謗中傷を始めたのである。その内容は「あの家は自分の畑に毒
      を撒いている。俺の家にも毒を撒いている」という気違い宗教のような物だった。そしてその罪
      状を長々と書き綴った文章を町の掲示板や電柱、民家の壁など手当たり次第に貼り付け始めた。
      さすがにこれはもう法的手段に頼るしかなく、我が家はこの事を警察に告げた。
      すると、ただちに警察から猫ニャーの家族へと連絡がいった。その日の内に猫ニャーの家族が我
      が家に謝罪しに現れ、いくらかの慰謝料と猫ニャーを重度精神障害者病院に収容させることを告
      げて去っていった。こうして猫ニャーは再び私たちの前から姿を消してしまった。そして今現在
      、あれから1年の月日が経とうとしている。また猫ニャーはここに戻ってくるのだろうか。どうせ
      ならずっと病院に入れておいて欲しい。願わくばそこでくたばって欲しいと思った。



     知世監禁日記 その1 その2 その3 その4 黒髪連盟集
     偽不思議な国 死シテ屍拾ウ者ナシ ぷちこ殺し プライベート


Remix & @退避用ルーザー からの転載をまとめたものです。


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