機動武将まじかる☆呂布リン!(その3)


>   武将名:   投稿日:2002/05/08(水)08時47分59秒  ■  ★  ◆ 

      > 第6回まだぁ?

      「機動武将まじかる☆呂布リン!」
      第6話 『うらぎりパワーでだいかつやく(仮)』Aパート
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      シーン1 董卓の根城
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      (どこかの建物の中、灯かりは壁に備えられた蝋燭のみ)
      (蝋燭の頼りない炎が揺れる中、李粛、胡軫、華雄の姿が照らされる)
      (3人とも跪いている)

      (3人の正面には巨大な体躯の者が座っている)
        ※↑シルエットのみ描写
      (重低音のような響く声)
      董卓:結局任務は失敗したのだな・・・?
      李粛:ハッ! 申し訳ございません!
      董卓:しかも3人がかりでそただ一人に敗れるとは なんというザマだ
      李粛・胡軫・華雄:は、ははぁーっ! 面目次第もございませぬ!
      董卓:ふん、次なる手を考えねばな
      李粛:殿、そこで拙者に提案がありまする
      董卓:・・・下らぬものなら容赦はせぬぞ?
      李粛:はっ! 実は我らを退けたあの子供についてなのですが・・・


 武将名:   投稿日:2002/05/08(水)08時48分34秒  ■  ★  

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      シーン2 体育館裏
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      (時計のアップ。時間は昼休み)

      (呂布の顔、アップ)
      呂布:はっくしゅんっ!
      呂布:誰かわたしのうわさしてるのかな

      赤兎:ほーちゃん、風邪でもひいた?
      呂布:ううん、だいじょうぶ それで、話ってなに?
      赤兎:見て

      (赤兎、前回拾った紙片を見せる)
      赤兎:これは史跡公園で拾ったんだけど
      呂布:ずいぶんにじんでるね このかみ、なーに?
      赤兎:昔、あたしの居た世界である仙人が作ったお札。ここに名前を書くと、
         その人物がその場にいるような気配を発するの
      呂布:ふぅん??
      赤兎:本来は仕事をサボるための道具なんだけど、なんであそこに落ちていた
         のかしら。見つけた場所があまりにも不自然だし
      呂布:それで、なまえはなんて書いてあったの?
      赤兎:残念ながら解らない あたしが見つけた時はもう読める状態じゃなかっ
         たわ
      呂布:そっかぁ ざんねんだね・・・
      赤兎:でもね、これって偶然なのかしら


 武将名:   投稿日:2002/05/08(水)08時48分54秒  ■  ★  

      (呂布、首をひねる)
      呂布:んん? どういうこと?
      赤兎:ほーちゃんがあの3人と戦った場所って出入口が一箇所しかなかったでしょ?
      呂布:うん
      赤兎:出入口が狭くて一人ずつしか通れない所、と言う事は戦う時は常に1対1になる・・・
         つまりそういう場所では一人で沢山の相手と渡り合えるの

      (呂布、心底驚く)
      呂布:あ、そうなんだ! なるほど!
      赤兎:でもね、それって何かうまく行き過ぎてる気がするの
      呂布:なんで?
      赤兎:ほーちゃんは兵法って知ってる?
      呂布:へーほー? ううん、しらない へーほーってなぁに?
      赤兎:簡単に言うと戦い方の学問よ そしてさっきの戦い方は少なくとも
         ある程度兵法の心得がある者のしわざよ

      呂布:でも、それはぐうぜんじゃないの?
      赤兎:あたしも最初はそう考えたわ でもね、裏山の時を思い出して
      呂布:なんかあった?
      赤兎:擬兵の計の跡があったでしょ
      呂布:あっ!

      (赤兎、畳み掛けるように)
      赤兎:それだけじゃないわ 李粛と出会った事そのものもおかしいわ
         いくらほーちゃんの武力が強力だからって簡単に李粛程度の武将
         がほーちゃんの存在を感じ取れるとは思えない
         李粛と出会った直後の擬兵の計の跡
         3週間の期間を置いてまるでほーちゃんの戟の技が高まるのを待
         っていたかのように史跡公園ではまた李粛と出会う
         戦った場所は1対多数に有利な場所
         まるで初めから「向こうは3人がかり」って知っていたみたい
         そしてその近くに落ちていたお札・・・

      (呂布、一気にまくし立てられ目が回る)
      呂布:はぅぅ・・・
      赤兎:どう? 材料が揃い過ぎているとは思わない?

      呂布:ええと、赤兎ちゃんはどうおもってるの?
      赤兎:あたし達の近くに何者かがいるんじゃないかって思うのよ
      呂布:ふぇ?

      (赤兎、ブツブツと独り言)
      赤兎:でも、これだけ材料をばら撒けば誰だって気づきそうな・・・ううん、
         そう思わせるのが目的だとしたら?あるいはほーちゃんなら気づかない
         だろうと当たりをつけての事?仮にだれかが意図的に今の状況を作り上
         げているとしたら何の目的があって?

      (呂布、恐る恐る話しかけてみる)
      呂布:あの、赤兎ちゃん?
      赤兎:・・・
      呂布:赤兎ちゃん!
      赤兎:あっ ご、ごめんなさい 何かしら?
      呂布:えっとね、赤兎ちゃんよくそんなスゴイことに気づいたね
      赤兎:気づいたのは昨夜だけどね

      (昼休み終了の予鈴が鳴る)

      呂布:いっけない! じゃあわたしごごのじゅぎょうがあるから!
      赤兎:うん 気をつけてね!
      呂布:は〜い

      (呂布、走り去って行く)
      (呂布を見送った赤兎は困った表情)
      赤兎:それにしても・・・普通、あたしより早く気づきそうな感じなのに・・・
      赤兎:ほーちゃんって案外知力が低いのかしら?


 武将名:   投稿日:2002/05/08(水)08時49分15秒  ■  ★  

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      シーン3 同時刻の校舎屋上
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      (陳宮が一人、屋上に立っている)
      (陳宮は手に携帯電話を持ち何者かと会話)
      陳宮:はい、現時点では順調です
      電話:順調?そうか。頼もしい限りだな
      陳宮:ありがとうございます
      電話:しかし・・・先日の件は頂けぬな
      陳宮:は?
      電話:錯覚の札を紛失したであろう
      陳宮:はい しかしアレは大勢に影響を与える事象ではありません
      電話:そうだと良いがな ところで・・・件(くだん)の子供は?
      陳宮:我々と敵対する意思はない模様です
      電話:うぬがそう仕向けているのであろう 何故そのような回りくどい真似をする?
      陳宮:いつか彼の者の能力が役に立つ事もありましょう、と思いまして
      電話:それも一つの考えであるが、あの武力はいささか強すぎるな・・・

      (昼休み終了の予鈴が鳴る)

      陳宮:・・・申し訳ございません、そろそろ時間が
      電話:うまく逃げおって・・・まあよい さっさと行け
      陳宮:はっ、では失礼致します

      (陳宮、電話を切って困った表情を浮かべる)
      陳宮:あのお方が玉璽を得れば・・・本当に収まるのでしょうか・・・


 武将名:   投稿日:2002/05/08(水)08時49分29秒  ■  ★  

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      シーン4 教室
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      (授業中。教師が黒板の前で教科書を朗読している)
      教師:(教科書の朗読)

      (呂布にカメラがズームイン)
      (呂布は両手で教科書支えて読んでいる)
      (時折首を傾げたり、眉間にシワを寄せて何やら考え込んでいる)

      呂布:(赤兎ちゃんのいうことはもっともだと思う)
      呂布:(思うけど、だれがそんなめんどうな事をやっているのかしら?)
      呂布:(でも、しょうこはいまの所、ぎへいの計とあのお札だけだし)
      呂布:(いままでの事だった「ぐうぜんがかさなっただけ」っていえなくもないし)

      (呂布は鉛筆を回したりしている)

      呂布:(でも、ぎゃくに「しょうこが少なくとも2つある」ともいえるし)
      呂布:(もしほんとうにぐうぜんじゃない、としたら一体だれが?)
      呂布:(赤兎ちゃんは「近くにいるなにもの」っていってたけど、それこそなにものよ?)

      呂布:(近くにいる・・・なにもの・・・ねぇ)
      (呂布は何気なく横目で陳宮を見る)
      呂布:(陳宮クンか・・・うん・・・近くにいる・・・)

      (陳宮はまっすぐ黒板を見ていたが、やがて呂布の視線に気づく)

      (陳宮、呂布の方を見る。視線が合う)
      (陳宮、微笑む)
      呂布:え!
      (呂布は顔を真っ赤にする)
      (呂布、咄嗟に教科書で顔を隠す)

      呂布:(さいきんわたし、へんだよぉ〜)
      呂布:(なんか陳宮クンの事ばっかり気になるし)

      (呂布、教科書から目だけ出して陳宮を見る)
      (陳宮は微笑んだまま呂布を見ている)
      呂布:(陳宮クンに見られてる・・・なんかどきどきしてきちゃう・・・)

      (呂布は笑顔で返す。顔の前で小さく左右に手を振って陳宮に対して「なんでもないの」というサインを送る)
      (陳宮、頷いて黒板に視線を戻す)

      (呂布は小さく溜め息をつく)
      呂布:(わたし・・・どうしちゃったのかな・・・)


 武将名:   投稿日:2002/05/08(水)08時49分40秒  ■  ★  

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      シーン5 放課後の通学路
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      (十字路でクラスメイトと別れ一人になる呂布)
      呂布:ばいばーい またあした
      生徒A:じゃあねー
      生徒B:さよならー

      (呂布が一人で歩いている)

      呂布:さぁてと、きょうは帰ったらなにしようかな?

      (呂布の前に人影が躍り出る)
            ※↑画面上はまだ黒塗りの影で誰かは判別できない
      (呂布、驚いて身を引く)
      呂布:きゃぁっ!

      (人影に光が当たり、李粛である事が判明)
      (呂布は警戒している)

      呂布:あ、あなたは・・・李粛とかいう人!
      李粛:そこの子供、話がある

      (呂布、ポケットから戟を取り出し元の大きさにする)
      (呂布はそのまま戟を構える)
        ※↑一連の動作は滑らかに。呂布が相応の腕の持ち主である事を強調する

      呂布:話ってなに!?
      李粛:子供よ、そう身構えるな 今日は話し合いに来ただけだ

      (呂布はまだ戟を構えたまま)
      呂布:・・・しんじられない・・・
      李粛:疑うならばそのままでも構わん とにかくここは人目につく場所を変えよう
      呂布:じゃあ・・・わたしが場所を決めてもいい?
      李粛:よかろう どこに行くのだ?子供よ
      呂布:どうやら本当にたたかう気はないみたいね・・・

      (呂布、しばらく考えてから戟をポケットにしまう)
      呂布:いいわ、こっちに行きましょ それから・・・
      李粛:何だ

      呂布:わたしは『子供』じゃなくて『呂布奉先』っていう名前があるの
      李粛:承知した
        ※↑知力の関係で呂布は本名を名乗る


 武将名:   投稿日:2002/05/08(水)08時49分57秒  ■  ★  

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      シーン6 近所の空き地
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      (呂布の家の近所にある空き地。整地されている)
      (空き地の道路に面した側には『○×マンション建設予定地』という看板がある)
      (地面にあちこちに雑草が生えており、整地されてから年月が経過している事がわかる)
      (看板自体も錆付いており、工事が進展していない事をうかがわせる)

      (空き地の端から呂布と李粛が連れ立って歩いてくる)
      (呂布は李粛を警戒しながら歩き、李粛は普通に歩く)

      (二人とも空き地の真ん中辺りまで進み、呂布は停止)

      (呂布、李粛を見て)
      呂布:ここでどう?
      李粛:まあ、よかろう
      呂布:それで、話ってなに?

      李粛:うむ・・・
      (李粛、腕を組んでしばらく押し黙る)

      呂布:・・・?
      李粛:実はな、呂布殿 我らと行動を供にする気はないか?
      呂布:どういうこと?
      李粛:我らの仲間にならぬか、と言う事だ

      (呂布、大いに驚く)
      呂布:ええっ! ちょっと、いったいなにいってるの!?
      李粛:驚かれるのも無理はない だが、貴殿の腕を見込んでの事だ
      呂布:そんなこと、できるわけないじゃない!
      李粛:なにゆえかように申される?
      呂布:だって、だって・・・赤兎ちゃんが玉璽をねらう悪いやつだって・・・

      (李粛、困ったように言う)
      李粛:やれやれ・・・赤兎馬め、そんな物言いも出来ようとはな

      (李粛、呂布に気づかれぬ様にそっと自分の腰に手を伸ばす)
      (李粛、腰に括りつけてあった小さな袋の口をに緩める)
      李粛:(拙者の舌先三寸でも充分とは思うが・・・ここは一つ、念を入れておこう)
      (袋からなにやら薄いガス状のものが漂う)
      李粛:(この香でより拙者の言う事を聞きやすくなる)

      (李粛、わざとらしく咳払い)
      李粛:良いかな、呂布殿 あらゆる物事は立場が違えば見方も変わる そう、
         赤兎馬から見れば我らは「敵対する悪い輩」となろう だがな、呂布殿
         とっくりと考えてみられよ 今、我らのいた世界は玉璽を失い、それを
         求める者が競い合っておる 玉璽を巡る混乱は実際に誰かが玉璽を手に
         するまで続くであろう ここまではよろしいな?

      (呂布、神妙な顔つきで頷く)
      呂布:う、うん・・・
      呂布:(あれ? なんか体が熱くなってきた・・・)

      李粛:では、混乱を収めるにはどうすればよいか? その答えは簡単だ 誰か
         が一刻も早く玉璽を手にすればいいのだ そうすれば他の者も玉璽を得
         た者に従わざるを得なくなるからな ここまではよろしいな?

      呂布:(お話・・・聞かなきゃ)
      呂布:うん・・・いいよ、つづけて


 武将名:   投稿日:2002/05/08(水)08時50分30秒  ■  ★  

      李粛:さて、ここからが本題だ 我らもまた玉璽を求め捜しておる もし我ら
         が玉璽を手にすれば、たちまちの内に混乱は終りを告げるであろう

      (呂布、顔が風邪を引いたように赤くなる)
      呂布(なんか・・・頭が・・・ぼーっとして来ちゃった・・・いけない・・・)
      呂布:・・・まって、それはなぜ・・・?
      李粛:うむ 其れはな 董卓様が混乱を収めるからだ

      呂布:(もっと・・・もっと・・・お話の続きが・・・聞きたくなってきちゃった・・・)
      呂布:その人・・・だれ?
      李粛:董卓様は我らが主(あるじ)だ 非常にすごいお方だ もしこのお方が
         玉璽を手にすればたちまち乱れた世は平定されるであろう
      呂布:ねえ・・・そんなに・・・すごいの・・・?

      (李粛、わざとらしく大きく頷く)
      李粛:うむ その通りである 拙者とは比べ物にならぬくらいのお方だ

      呂布:(このままじゃ・・・いけない・・・いけないけど・・・)
      呂布:で、でも・・・

      (李粛、ニヤリと笑う)
      李粛:(よし、もう少しだ)
      李粛:よいか? それほどの力を持つ貴殿が、もし董卓様と力を合わせたなら
         どうなる? 玉璽が見つかれば瞬く間に世の乱れは収まり、仮にこの偉
         業を邪魔立てする者があろうとたちまちの内に蹴散らしてくれようとい
         うもの

      (李粛、畳み掛ける)
      李粛:貴殿は素晴らしき武力を秘めておる どうだ? 偉業を盤石なものとする為 
         是が非でも我らにその力を貸していただけぬであろうか?

      (李粛、間髪入れ図に跪いて土下座する)
      (困惑する呂布)
      李粛:なにとぞ! なにとぞ、その力を!

      (呂布はフラフラと足元がおぼつかない)
      呂布:(なんか・・・なかまになっても・・・いいかなぁ)
      呂布:うん・・・いいよ・・・わたし・・・

      (李粛、顔を上げる)
      李粛:おお! さすがは呂布殿! これでもう玉璽は見つかったも同然!

      (呂布の瞳は焦点が定まっていない)
      (無言で頷く呂布)
      呂布:・・・・・・

      (李粛、嬉々として)
      李粛:では呂布殿、早速わが主にお目通りを
      呂布:うん・・・
      李粛:(よし、事は成った)

      (呂布と李粛は空き地を去っていく。呂布はフラフラと足元がおぼつかない)
      (対照的に李粛は意気揚々とした足取り)


 武将名:   投稿日:2002/05/08(水)08時50分38秒  ■  ★  

      (2人が去った後、誰もいない空き地がしばらく画面に映し出される)
      (時折風が吹き雑草が揺れる)

      (突如、空き地に何者かの影がさす)
      (カメラは影の方向へ)
      (すると陳宮が肩で息をしている姿が)

      (まだ息が乱れて苦しそうに)
      陳宮:はぁはぁ
      陳宮:ま、間に合いませんでしたか・・・!

      (陳宮は辺りを見回す)
      陳宮:まだ遠くへは行っていないはず!

      (陳宮はそう言うと走って空き地を出て行く)

      (更にしばらくの間、空き地が画面に出ている)

      (また影がさす。影の語りから赤兎である事がすぐにわかる)

      赤兎:ほーちゃん! ほーちゃん!

      (赤兎、何かに気づいたように鼻を鳴らす)
      赤兎:あっ この匂いは!
      (赤兎、悔しそうに)
      赤兎:武力の乱れを感じて来てみれば・・・なんてことに

      (赤兎、鼻をあちこちに向け匂いを嗅ぐ)
      赤兎:こっちからまだ残り香がする!
      赤兎:ほーちゃん、今行くからね!
      (赤兎、走り出す)

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      アイキャッチ
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>   武将名:   投稿日:2002/05/20(月)08時50分12秒  ■  ★  ◆ 

      > > まだぁ?
      > 今週はバンチも金曜日にでたらしいので放送予定もずれこんでるようですぜ

      「まだぁ?」はもうないだろうと思って書きだめしておいた呂布リン.txtを
      バックアップを取る前に消してしまい、現在慌てて書き直していたりします。
      (;´Д`)ァゥァゥァー


 武将名:   投稿日:2002/05/22(水)08時52分15秒  ■  ★  

      「機動武将まじかる☆呂布リン!」
      第6話 『うらぎりパワーでだいかつやく(仮)』Bパート
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      シーン1 董卓の根城(外側)
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      (街外れにある大きな屋敷)
      (屋敷を取り囲む外壁は高く、中を窺い知る事は出来ない)
      (カメラは外壁に近づく)
      (外壁はひどく汚れ、蔦が絡まっていたりあちこち亀裂が走っているのがわかる)
      (カメラは移動を続け、出入り口らしい門扉にたどり着く)
      (門柱はところどころ赤錆が浮かぶ)
        ※↑門扉は傾いています。廃屋っぽい雰囲気がでるようにしたいです。

      (カメラ、傾いた門を通り抜け敷地の中へ)

      (門から屋敷の入り口まではかなりの距離がある)
      (しかしそこまでの間は荒れ放題になっている)
        ※↑手入れされてない藪、木々、庭石が多いです。

      (屋敷の窓には板が打ち付けてある。板は古びて所々朽ちていたりする)
        ※↑窓は全て塞がれてますが、板自体が古びています

      (屋敷の入り口アップ。中から何者かの話し声がする)


 武将名:   投稿日:2002/05/22(水)08時52分29秒  ■  ★  

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      シーン2 董卓の根城(謁見の間)
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      (蝋燭の炎に照らされる室内)
        ※↑屋敷内部は全体的に薄暗い雰囲気で

      (跪く李粛、ボンヤリと立っている呂布)

      (二人の前には巨大な体躯のシルエットが仰々しい椅子に座っている)
      (李粛、跪いたまま)
      李粛:呂布殿をお連れいたしました

      (蝋燭の炎が揺らめき、董卓の姿が照り返される)
        ※↑陰影を強めにして「いかにも悪そう」に

      董卓:そなたが呂布殿か
      (呂布、心ここにあらずと言った感じで返事)
      呂布:・・・はい

      (董卓、呂布の全身を舐めるようにジロジロと見る)
      (董卓はニヤリと下卑た笑いを浮かべる)
      董卓:ほほう・・・これはなかなか良さそうではないか
      李粛:はっ

      董卓:呂布殿、近くに来られよ
      呂布:・・・はい

      (李粛は顔を下げたまま)
        ※↑この時の李粛は「またかよ」という表情で

      (呂布はフラフラと董卓に向かって歩き出す)
      (呂布の首には紐に吊るされた小さな袋がかけられている)

      (カメラ、首の袋をズーム)
      (袋の口からガス状のものが絶えず流れ出ている)
      (ガスは細い筋となってどこかへ流れていく)

      (カメラはガスの流れ先を追う)
      (ガスは部屋の窓や扉の隙間から部屋の外へ流れ出ている)
        ※↑「建物があちこち傷んでいる」という事が解るようにして下さい

      李粛:(「意従操の香」の効果がよく出ておる)
      李粛:我が君、呂布殿の首の袋を外されぬようにご注意くだされ
      董卓:うむ そうか

      (呂布は董卓のやや手前で停まる)
      (ぼんやりと立つ呂布)
        ※↑呆けた表情です

      董卓:さて、呂布殿 否、呂布よ
      呂布:・・・はい
      董卓:今後は余の為に存分に働いてくれる事を期待しておるぞ
      呂布:・・・はい

      (董卓、咳払い)
      董卓:あー、これ、李粛よ
      李粛:ははっ
      董卓:この度の働き、見事であった もう下がってよいぞ
      李粛:しかし我が君、呂布殿を加えた事により今後の戦略について協議したく・・・

      (董卓、ギロリと李粛を睨む)
      董卓:下がってよいと言っておるのが解らぬか!
      李粛:はっ、ははーっ し、失礼致しまする!

      (李粛、慌てて部屋を出て行く)
      董卓:まったく気の利かぬ奴よ そう思わぬか?
      呂布:・・・はい

      (董卓は李粛が出ていったのを確認すると、呂布をみてニヤニヤと笑う)
      董卓:さあ呂布よ、苦しゅうない もっとこちらへ寄るがよい
      呂布:・・・はい

      (董卓は呂布の全身を舐めるように見ながら話す)
      董卓:それにしても・・・そなたが類まれなる武力の持ち主と聞いておったゆえ、
         さぞかし無骨者であろうと思うておったが・・・

      (董卓、含み笑い)
      董卓:なかなかどうして 愛い奴(ういやつ)よのう
      呂布:(無言)
      董卓:さて、どう愛でてしんぜよう?


 武将名:   投稿日:2002/05/22(水)08時53分17秒  ■  ★  

      ------------------------------------------
      シーン3 董卓の根城(敷地の外側)
      -----------------------------------------
      (董卓のいる屋敷の前に赤兎がたどり着く)
      (赤兎は鼻をならして匂いを探る)
      赤兎:この辺りから匂いがするんだけど

      (赤兎がウロウロと歩き回る)

      陳宮:少々大変でしたが、やはり赤兎馬を追って正解だったようですね
      (赤兎の様子を少し離れた物陰から窺う陳宮)
      (陳宮はリュックを背負っている)

      陳宮:他に適当な建物がない・・・おそらく、あの中ですね

      (陳宮、携帯電話を取り出す)
      (赤兎を様子を見ながら携帯電話で何者かと話をする陳宮)
      陳宮:今、到着しました 赤兎馬も近くにいます
      電話:そこで間違いないのだな?
      陳宮:はい
      電話:呂布はどうなっておる
      陳宮:現状では虜(とりこ)となったままのようです
      電話:ふむ もし恆の手に落ちたのが己の意思だとしたら
      陳宮:・・・
      電話:あるいは既に恆に与(くみ)しているならば、その時は
      陳宮:かような事はありえません
      電話:彼奴(きゃつ)の武力は強すぎる 今後かならずや危険となろう 

      (陳宮の額に汗が伝う)
      電話:恆もろとも呂布を始末せよ
      陳宮:・・・

      (陳宮、沈黙)

      電話:どうした
      陳宮:まだ利用価値は・・・十二分にあります
      電話:価値と危険を秤にかけた上での結論だ
      陳宮:しかし
      電話:命令だ

      (赤兎が不意に陳宮の隠れている方を向く)
      赤兎:誰かいるの!?

      (陳宮、身を低くして隠れる)
      陳宮:赤兎馬に感づかれそうです これより状況を開始します
      電話:待て 命令を復唱しろ

      (陳宮、電話を切る)

      (赤兎は首をかしげる)
      赤兎:気のせいかしら?
      (赤兎はまた鼻をならして匂いを探る)

      (陳宮は赤兎をやり過ごし、屋敷を睨む)
      (陳宮はまだ動きまわっている赤兎の姿を確認する)
      陳宮:さて、急がないと 呂布さん、どうかご無事でいて下さい


 武将名:   投稿日:2002/05/22(水)08時53分34秒  ■  ★  

      (陳宮は赤兎に気づかれぬように敷地内へと入り込む)
      (庭へ潜入した陳宮は屋敷に沿っての裏手に回ろうとする)
      (途中で建物の中にいる華雄、胡軫の話し声が漏れ聞こえてくる)
                ※↑家臣の控え室とかいう感じです
      華雄:結局、あの呂布とか何とかいう輩はどうなったのだ?
      胡軫:さあてのう? 李粛殿に聞いてみないと

      (陳宮、一旦立ち止まり聞き耳を立てる)

      華雄:武力が滅法強いらしいが・・・

      (扉が開く音がする)
      胡軫:おや、李粛殿 丁度いい所へ
      李粛:何かな?
      華雄:うむ あの呂布とかいう者はどうなったのだ?

      陳宮:(え? 呂布さん?)

      李粛:今は謁見の間で殿と一緒のはずだ
      胡軫:む? 2人でか?
      李粛:左様
      華雄:すると、また例によって手篭めに・・・
      (李粛、苦々しく)
      李粛:言うな 多少の事はいたし方あるまい
      胡軫:ははぁ それで李粛殿は追い出され来た、という所か

      (陳宮、急いでその場を去る)
      (陳宮の表情に珍しく焦りの色が出る)
      陳宮:(呂布さん・・・!)

      (陳宮は裏手に回ると、人の気配がないのを確かめる)
      (陳宮、おもむろに板を打ち付けられた屋敷の窓を調べ始める)
      陳宮:この辺りが良さそうですね 風向きも問題ないでしょう

      (陳宮、リュックからバールのようなものを取り出す)
      (陳宮、窓の板を剥がしにかかる)
      (しかし板が剥がれそうになるとバールのようなものを引き抜いてしまう)
      陳宮:急がねば

      (他の窓にも同様の作業を繰り返す)

      (陳宮、リュックからロープのようなものを何本も取り出す)
      (ロープのようなものの端を先ほど剥がしにかかった窓に取り付け何やら細工を施す)
      (陳宮、ロープを何度か軽く引き手ごたえを確かめる)
      陳宮:これでいいでしょう 次は呂布さんを探さないと

      (陳宮、窓のひとつに取り付き板を剥がす。そこから屋内に侵入する)


 武将名:   投稿日:2002/05/22(水)08時53分48秒  ■  ★  

      ------------------------------------------
      シーン4 場所不明
      -----------------------------------------
      (何者かのシルエット)
      (その手には携帯電話)
      声1:陳宮め・・・何をたくらんでいる・・・?

      声2:まさか裏切る気では?
      声3:しかし、奴ほどの知力がある者がそんな事をするとは思えませぬ

      声1:まあよい しばらくは様子を見よう

      ------------------------------------------
      シーン5 屋敷の廊下
      -----------------------------------------
      (窓の板が剥がされて陳宮が屋敷の廊下に転がり込む)
      (陳宮、自分の入ってきた窓を元に状態に戻す)

      陳宮:これでしばらくは侵入に気づかれないでしょう

      (陳宮は辺りを警戒するが人の気配はない。廊下に面した扉は全て閉じている)
        ※↑位置的には家臣の控え室から離れています

      (陳宮、ヒタヒタと廊下を音立てずに走る)
      (陳宮、扉の前に来ると耳を澄まして中の様子をうかがう)

      陳宮:ここではない・・・
      (何も物音がしないとわかると扉を離れる。以降その動作を繰り返す)
      (陳宮は「ちがいますね」「誰もいないみたいです」等の台詞を繰り返す)

      (しばらくしてある扉の前にたどり着く。扉の隙間からガス状のものが流れ出ている)

      陳宮:これは・・・まさか

      (陳宮、扉に耳を押し当てる)
      (部屋の中からは喘ぎ声らしきものが聞こえてくる)

      声:・・・ク、ぅ・・・
      陳宮:!
      (声を聞いたとたん、陳宮の表情が硬くなる)

      陳宮:まさか・・そんな・・・
      声:・・・んっ

      陳宮:これは、間違いなく呂布さんの声!
      陳宮:この扉の向こうですね
      (陳宮、大急ぎでリュックを漁り始める)


 武将名:   投稿日:2002/05/22(水)08時54分01秒  ■  ★  

      ------------------------------------------
      シーン6 董卓の根城(謁見の間)
      -----------------------------------------
      (董卓は呂布に手を伸ばす)
      (恆の右手が呂布の頬に触れる)

      呂布:あっ・・・
      (呂布は一瞬、身体がピクンと反応する)
      (恆、その様子を見て喜ぶ)

      (恆は頬を撫で回す)
      (だんだんと呂布の顔が上気してくる)
      呂布:あ・・・あぅ・・・

      (恆はゆっくりと手を頬から顎へ、顎から首筋へと動かす)
      呂布:んっ・・・んん・・・

      (董卓、薄ら笑い)
      董卓:どうした? 具合でも優れぬか?

      (呂布は頬を染めて沈黙している)

      董卓:ふっふっふ
      (恆はそろりそろりと何度も撫でる)
      (董卓が手を動かす度に呂布は声を堪えようとする)

      (呂布の体が反応に合わせて髪の毛が微妙に揺れる)
      呂布:く・・・ぅん

      (呂布は手が動くたびに堪えようとするが、声が漏れる)

      恆:ふっふっふ どれ、別のも試してやろうか?

      (呂布の顔のアップ)
      (頬には朱に染まり、目は妙に潤んでいる)

      呂布:・・・はい
      恆:お主も仕方がない奴よのう

      (恆、呂布の耳元に顔を近づける)
      (恆は軽く息を吹きかける)

      呂布:ふぁ ンッ
      (呂布、苦悶の表情。息も荒くなる)

      (恆は一旦呂布から離れる)

      呂布:ぁ・・・はぁ・・・はぁ
      (呂布は内股で立っている。膝が震えている)

      董卓:む?
      (恆は呂布を見てわざとらしく)
      恆:ほう 息が苦しそうだな?
      呂布:・・・はい

      恆:ふぅむ、それはいかんな
      (董卓、自分の顎に手を当てて考え込むフリをする)

      (董卓、あたかも良いアイデアが思いついたかのように)
      董卓:うむ それならば服を脱いだほうが呼吸がラクになって良いぞ?
      呂布:・・・はい

      (董卓、ジロジロと呂布の身体を見る)
      恆:自分で脱ぐのは難しそうだな?
      呂布:・・・はい

      (視線を頭の天辺から爪先まで何度も往復させる)
      恆:では、余が手助けしてしんぜようか?
      呂布:・・・はい

      (董卓は舌なめずりをする)
      恆:ふむ、そうまで言われては仕方がないのう

      (恆、両手を呂布へ伸ばす)

      (恆の手が呂布の襟にかかり、ゆっくりと服を脱がしにかかる)
      (ずれた衣服から呂布の白い肩が見えかかる)

      ------------------------------------------
      第6話終了
      ------------------------------------------


 武将名:   投稿日:2002/05/22(水)13時46分21秒  ■  ★  

      恆→董卓のまちがいです
      もしかしたら他にも誤字があるかもしれません
      (;´Д`) ドウモスイマセン


>   武将名:   投稿日:2002/06/13(木)17時36分26秒  ■  ★  ◆ 

      > まだでごわす?( ´ー` )

      「機動武将まじかる☆呂布リン!」
      第7話 『せきとのひみつ(仮)』Bパート
      ------------------------------------------
      シーン1 董卓の根城(廊下)
      ------------------------------------------
      (呂布を背負った陳宮が小走りに走っている)
      (廊下の角に差し掛かると陳宮は一旦脚を止め、様子を伺う)

      陳宮:呂布さん、もうすぐ外に出られます
      呂布:あ・・・う・・・
      (呂布は朦朧とした返事をする)

      陳宮:(しかし・・・)
      陳宮:(いかに恆でもそう長い間引っ掛かっているとは思えません)

      (陳宮、横目で呂布を見る)
      陳宮:(とにかく何としても呂布さんを外に連れ出さないと)

      (呂布が何か言おうとしている)
      呂布:ん・・・ん
      陳宮:どうしました?
      呂布:ん、きゅ、
      陳宮:え?

      (呂布は香の効果が薄れてきているが、まだ完全ではない)
      呂布:(わたし、しってる この人、しってる)
      呂布:(この人は・・・)

      (呂布は朦朧とした意識で何とか陳宮の名を呼ぼうとしている)
      呂布:きゅ、ぅ

      (陳宮、呂布を気遣う)
      陳宮:しっかり! もうすぐです!

      (呂布は陳宮を呼ぼうとする)
      呂布:ん、きゅ

      ------------------------------------------
      シーン2 董卓の根城(謁見の間)
      ------------------------------------------
      (恆の前に胡軫たちが跪いている)

      恆:探せ!探すのだ!何としても探し出せ!
      胡軫:しかし、まだ逃げたと決まったわけではないのでは?

      (恆は睨む)
      恆:例の香であやつは自らの意思で身動きは取れぬ筈 そうだな?
      李粛:はっ その通りでございます
      華雄:という事は?

      (黒いシルエットの者が音もなく現れる)
      (シルエット、そのまま恆の脇に立つ)
      声:まだ解りませぬか?手引きをした者がいるのですよ

      (李粛、驚きの表情)
      李粛:うっ 貴君は・・・
      恆:お前達だけでは心許ないからな

      (恆、脇に立つシルエットに向かって語りかける)
      恆:頼むぞ・・・李儒よ

      (シルエットの正体が明らかになる)
      李儒:お任せください
      (李儒は恆に向かって頷く)

      (李儒、家臣達に向かって指示を出す)
      李儒:おそらくまだこの建物の中、或いは近くに居るはず
      李儒:ただちに探せ!
      家臣一同:ははーっ

      (家臣達はバタバタと間を出て行く)
      (謁見の間には恆と李儒の二人のみが残る)
      恆:李儒よ、あの呂布だがどう見る?

      (李儒、間を開けて答える)
      李儒:そうですな・・・大変な武力はある、という事は間違いないでしょう
      恆:あの武力をなくすには惜しい。是非わが妾に

      李儒:妾?
      (李儒は眉をひそめる。「また悪い癖が出たか」とでも言いたげな表情)

      恆:いや、ち、違う。配下だ。我が配下に加えたい
      李儒:・・・確かに、あのまま放って置くのは脅威です
      李儒:ですがまた香を巧く使えば再び召し抱える事も容易でしょう

      (董卓、期待に満ちた顔で尋ねる)
      恆:まことか!?
      李儒:はい・・・そして近いうちに玉璽も献上して御覧に入れましょう
      恆:うむ。呂布も玉璽も頼むぞ
      李儒:はい

      (董卓、呂布のことを思い出す。妙に浮き足立つ)
      董卓:呂布よ、待っておれ 戻ってきたらすぐに続きをしてやるからな

      (対照的に李儒は冷静な表情で顎に手を当てて考えている)
      李儒:(香の効き目を寄せ付けない者が呂布の手引きをしたのだろうか?)
      李儒:(もしそんな者が居るとしたら・・・かなりの知力の持ち主か)
      李儒:(ふむ・・・?)


 武将名:   投稿日:2002/06/13(木)17時37分26秒  ■  ★  

      ------------------------------------------
      シーン3 董卓の根城(窓際)
      ------------------------------------------
      (陳宮と呂布は最初に侵入した窓まで到着)
      (陳宮は背中の呂布を一旦降ろす)

      陳宮:ちょっと待って下さい

      (陳宮はまず先に出て窓の外の安全を確認)

      陳宮:大丈夫そうですね

      (陳宮は呂布を窓から外に連れ出し、地面に座らせる)

      陳宮:外の空気を吸っていればじきに香の効果も切れるでしょう

      (呂布は見当違いな事を口走る)
      呂布:・・・そう・・だ・・・がっこう・・・ちこく、しちゃ・・う・・・

      (陳宮、呂布を見る)
      陳宮:(香が切れてきましたか)
      陳宮:(副作用も出始めたようですね)

      (陳宮、呂布の肩を持って見据える)
      (陳宮、呂布に語りかける)
      陳宮:いいですか、呂布さん よく聞いてくださいね

      (呂布、陳宮を見る)
      呂布:あ・・・う

      陳宮:香の副作用で記憶の混乱が起こります
      呂布:や・・・こわい・・・よ
      陳宮:大丈夫です 混乱は一時的なものなのです
      呂布:そう・・・なの?
      陳宮:はい

      呂布:わかっ・・・た・・・
      (呂布、ゆっくりと頷く)
      呂布:ち、ん、きゅ クンが いう なら しんじ・・・る

      (陳宮、話を続ける)
      陳宮:赤兎馬がすぐ近くまで来ています
      陳宮:呼べばすぐに来るはずです そうすれば追手が来る前に逃げ出せます
      呂布:う・・・ん
      陳宮:呼び方は・・・解りますか?

      (呂布、ゆっくりと頷く)
      呂布:こ・・れ・・・つかう・・の
      (呂布は呼び笛をゆっくりとした動作で取り出す)

      陳宮:この笛ですね?
      (陳宮、呂布の手つきがおぼつかないので手伝う)
      (陳宮、呼び笛を呂布の手にしっかり持たせる)

      陳宮:それから・・・
      (陳宮、ちょっとの間、黙る)
      陳宮:それから・・・あなたは自分の力で脱出しました
      陳宮:誰の力も借りずに、一人で、です

      呂布:ち・・・が・・・
      (呂布、手を伸ばして陳宮の頬に触れようとする)
      呂布:ち・・・ん・・・きゅ た・・・すけて く、れた の
      (陳宮、呂布の手を握る)

      (陳宮、一瞬だけ苦悶の表情)

      陳宮:(呂布さんに存在を悟られる訳には行きません)
      陳宮:(これ以上長引くと記憶の混乱が収まってしまいます)
      陳宮:(そうなると、呂布さんの記憶に僕の事が残ってしまいます)

      (陳宮、すぐに微笑する)


 武将名:   投稿日:2002/06/13(木)17時37分51秒  ■  ★  

      (陳宮、頬に伸ばされた呂布の手を押し戻す)
      陳宮:あなたの力です。呂布さん自身が、自分で脱出して来たんです
      呂布:・・・
      陳宮:いいですね?
      呂布:わた し、が じぶんで にげ・・・?
      陳宮:そうです

      陳宮:では赤兎馬を呼んでください
      呂布:う・・・ん
      (呂布、ゆっくりと頷いて笛を吹く)
      (陳宮、呂布が呼び笛を吹いたを確認する)

      陳宮:では、どうかご無事で
      (陳宮、そう言い残して茂みに飛びみ姿を消す)

      (呂布は笛を吹いている)
      (断続的に息を吸い、また吹く)

      (蹄の音が近づいてくる)
      (赤い陰が跳躍し空に舞う)

      赤兎:ほーちゃんっ!

      (赤兎が飛び降りてくる)
      赤兎:ほーちゃん! よかったぁ! そこにいたのね!
      呂布:あ・・・せ・・・きとちゃ・・・ん
      赤兎:すぐに安全な場所に移動しましょ!
      呂布:う・・・ん

      (赤兎は呂布を背に乗せる)
      赤兎:ほーちゃん、大丈夫?
      呂布:う・・ん

      (呂布は数回まばたきをしてぼんやりとする)
      呂布:あ・・・れ・・?

      (呂布、頭を2,3度振る)
      呂布:わ・・・たし・・・なんで・・こ・・・んな所に・・?

      (呂布はだいぶ意識がはっきりしてきた)
      呂布:せきとちゃん・・・行こう
      呂布:わ・・・たし、なら だいじょうぶ・・・だから、ね

      赤兎:ほーちゃん、しっかり捕まってね!
      呂布:わかった・・・いいよ・・・
      (赤兎は地面を蹴り高く跳ね上がる)

      ------------------------------------------
      シーン4 董卓の根城(正面玄関)
      ------------------------------------------
      (赤兎が飛び上がったタイミングと同時に李粛達が屋敷から出てくる)
      (李粛、遠ざかりつつある赤兎を見つける)
      李粛:おのれ! 赤兎馬め!

      (赤兎、下を振りかえる)
      赤兎:良かった・・・間に合った

      (李粛、飛び去る赤兎に向かって叫ぶ)
      李粛:赤兎馬! 元は我ら仲間だったろうが!

      (李粛の叫びを赤兎の背中で聞く呂布)
      呂布:え・・・?
      (赤兎は硬い表情になる)

      (赤兎は塀を飛び越えると猛然と駆け出す)
      赤兎:・・・
      呂布:い まの、どういう こと?

      (赤兎は黙ったまま)
      (その間にも董卓の根城から遠ざかる)

      呂布:せ・・・きとちゃん? ねえ・・・せ きとちゃん?
      赤兎:・・・

      (呂布、赤兎に呼びかける)
      呂布:うそ・・・だよね? せ きとちゃんが、あの 人たちの、なかま・・・だったなんて
      赤兎:・・・ほーちゃん、安全な場所に移動するわね・・・

      呂布:せ きと ちゃ・・・ん・・・!?
      赤兎:・・・
      呂布:なんとか・・・いって・・・ せ きと・・・ちゃん・・・?
      赤兎:・・・
      ------------------------------------------
      第7話終了
      ------------------------------------------



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あやしいわーるど@呂布荊州 からの転載をまとめたものです。


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